僕が小学６年生の時･･･教室で飼っていたエンゼルフィッシュの幼魚が死んだの
で、それをミイラにしようと正確に方位を合わせたピラミッド･パワー（高さ約20
センチ）の中に入れて１カ月間（飼育係の僕しか利用しない教室の片隅にある戸棚
の奥に）放置しました。すると、ピラミッド･パワーのせいなのかどうかは分かりま
せんがエンゼルは１度も異臭を放つ事なく無事、立派なミイラになりました･･･。
 その完成品を手に取って、クラスのみんなに見せると殆どの女子生徒は「ギャッ」
と恐怖して逃げまどいました（それとは対称的に殆どの男子生徒は「おお、スゲェ
〜」と感心していました）。それから数分後、絶叫している女子生徒がひしめく教
室に担任の女教師が入って来ました。そして、ミイラの尾ビレを指でつまんでプラ
プラさせている僕を見るや！ いきなり往復ビンタを食らわし、「校庭に埋めて来
なさいっ！ 」とヒステリックに怒鳴りました。しかし、その日は雨だった為、埋
葬は翌日となり、翌朝、女子学級委員生徒立ち会いのもとで、僕は校庭の片隅にミ
イラを葬りました（ドラキュラアイスのバーにマジックで「ミイラの墓」と書いた
ものを墓標として用いました）。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔了〕