【私はみた…恐怖目撃実体験レポート】
残酷!何も知らずレッドテールキャットを買う女…
          それを知った時、彼女は!?

 ある日私は底砂を買う為、板橋区の某熱帯魚屋に行きました。店内に入ると、
ショップの店員が若くて可愛らしい女性客に、何かの魚を必死になって勧めて
いました。「人に馴れてとても可愛いですよ!」「私、全く何も知らない初心
者なんですが、大丈夫でしょうか?」「平気です、平気です! 彼らは非常に
丈夫ですから」「そうですか! じゃあ、私にも飼えそうですね」「ええ!」
 一体、何の魚を勧めているのだろうか? と彼女らが眺めている水槽を覗く
とその中には、体長3センチ程の、そして僕好みの顔をしたその女性客以上に
可愛らしいレッドテールキャットの幼魚達がたくさん泳いでいました。
 ・・・結局、彼女はレッドテールキャットを2匹購入しました。彼女はお金を
払う時に、「この魚達はルームメイト901で飼えますよね?」と店員に聞きま
した。すると、店員は「はい」と答えました。僕は底砂の入った袋を手にしな
がら、店員が彼女に「将来彼らは巨大になりますよ!」と言ってくれるのを、
今か今かと待っていました。でも、店員はその事には一切触れずに、レッドテ
ールキャット2匹と一緒に店内を出て行く彼女を静かに見送りました。
「彼らは将来体長が1メートル以上になるんだよ〜! そんなのが2匹も!」
 僕は彼女を追いかけて、この事を伝えたかったのですが、ナンパしている
のと勘違いされるのが怖くてそれが出来ませんでした。・・・今でもときどき、
あのレッドテールキャットの幼魚達が口をパクパクさせながら無邪気な表情
をして、水と酸素が入れられた持ち帰り用の袋の中を元気良く泳ぎ回っていた
光景がふと浮かびあがってきます。                〔了〕

恐怖生物実体験